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鍵っ子小説家(自称)が、
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4000HITように……


一応、書いてある小説をうpしたいと思います。

まあ、時間があるときに読んでください。

スノーボールファイト


~*概要*~

いつもより早く目が覚めた理樹。

真人の息遣いもない部屋から外を見ると、一面の雪。

そして早朝からの恭介のメール。

嫌な予感しかしなかった。

リトルバスターズメンバーによる、ドタバタコメディSS






 いつもより早く目が覚めた。
 時計も見ないでそんなことがわかったのは、真人の息づかいが聞こえてないからだった。まだ筋トレが始まってないせいか、いつもより寒く感じる。
 布団を強くかぶり直す。とにかく休日だしもう少し寝ていようと思う。
 潜りなおしたところで、携帯の振動音が聞こえてきた。朝から誰だろうか。時計の音が気になるように、振動音がいつまでも続き眠れないので、仕方なしに机まで行って携帯を手に取る。
「えっと……えぇっ!?

「諸君! よく集まってくれたっ!」
グランドに恭介の高らかな声が響き渡る。現在時刻は午前10時。朝に恭介に呼び出された時間だ。外はすごく寒い。気温は1桁に収まると思う。
「さぁ、わくわくするだろう? 見てくれ、この銀世界をっ!」
そして、雪だ。恭介に言われるまでもなく確認済みだ。もっとも、
「うぉっ、ホントだっ! いつの間に雪がっ!?」
「真人って、ときどき酷いくらい痛覚神経が麻痺してるよね」
「へへっ、まあな。俺にはこの筋肉の鎧があるからなっ!」
真人に皮肉は通じない。ここらへんが、ポジティブなのか、ただの馬鹿なのか、判断に困るところだった。真人という歩く筋肉以外は、もちろん全員雪に気づいている。
「わふ~、いっつべり~こ~るどです~」
「恭介さ~ん。さ~む~い~よ~」
十分厚着しているのにも関わらず寒がっているクドと小毬さん、
「ふむ。ならば、お姉さんが暖めてあげよう」
「わふっ!?」「ひゃぁっ!?」
そして、その二人を両手で抱く来ヶ谷さん。
「それで、恭介。こんな朝っぱらから、何の用だ」
謙吾が代表して、一番聞きたかったことを聞いてくれた。そう、朝のメールには用件までは書いてなかったのだ。
「わからないのか? そうか、わからないんだな。お前等」
「ちなみに、まだ一言も発していない」
「それでは、諸君っ!」
くるり、と恭介は体の向きを全員の方へと向けた。
「リトルバスターズはこれから、雪合戦をするっ!」

 雪合戦。冬で雪が降ったら、雪だるまに続く代表的な遊びだ。普通はただ雪玉を投げあって遊ぶだけのようなものだけど、恭介はしっかりと小道具とルールを用意してきていた。恭介持参のルールによると、
・ステージは学校の敷地内(ただし校舎内での先頭は不可)
・全員に吸水制のシール型受弾探知機を体の前面につけてもらう
・協力や助力は許可する。(ただし、外部の助力者による攻撃は禁止)
・その他、いっさいのルールを無用とする。
 相変わらず、付け入る隙がない完璧なルールだった。
 僕は恭介から渡されたシール型探知機を胸元に貼る。みんな、それぞれ楽しもうとしているようだ。すでに小毬さんはクドに協力を求めている。
「へっ、謙吾。てめえをまず最初に沈めてやるぜ」
「生憎だが、俺はただの筋肉に負ける気はないのでな」
「なんだとぉ!? 俺を馬鹿にするならいいが、俺の筋肉を馬鹿にするんじゃねぇっ!」
「待て待てお前ら。決着は雪合戦でつけろ」
「了解した、恭介。ところで、雪玉が染み込まなければいいんだな?」
「ああ、そうだ。できるだけリアルな合戦を目指すためだ」
「上等だ! この筋肉がただの筋肉じゃねぇってことを見せてやるっ!」
ジリジリとにらみ合う二人を後ろに、恭介は拳を握り、マイクを持つようにして、
「ゲーム、スタートっ!」
高らかに宣言した。

 開始とともに謙吾と真人が戦いはじめたから、流れ弾が当たらないようにみんな散り散りになって逃げた。逃げる間際、謙吾が竹刀を、真人が己の腕を使って雪玉を叩き壊していたのを見て、ああいう戦い方があるのを知った。まあ、知っても真似できないけど。
「ここまでくれば、大丈夫だよね?」
グランドから少し離れた校舎の陰に隠れて、様子をうかがう。その最中でも、地面に積もっている雪をまとめて、雪玉を作る。痛いのはかわいそうだから、軽く握る。手形がついた雪玉ができた。
「もう、みんな戦っているのかな?」
ふとぼんやりと考えていたら、誰かが走ってきた。しっかりと柱の陰に隠れて、様子をうかがう。
「鈴……」
鈴がダッシュで中庭を突っ切って走っていくのが見えた。
 鈴の姿が視界から消えてから、携帯が震えた。恭介からメールが来た。
『なお、今回の優勝者には、俺ができることならなんでも叶えてやる。そして、今から俺も参加するからな』
 あえて、火にガソリンを突っ込むような真似をする。これで、みんなやる気が出ただろう。後半は恭介が参加することが宣言されていた。わざわざ宣言する必要なんてないのに。
 直後、学校に乾いた音が響き渡った。

 恭介はメールを配信した後、自身のズボンのベルトに差し込んでいたそれを抜き出した。そして、装填をするとそれを空に向けて、撃った。銀色に輝くそれは、乾いた音を立てて、空に向けて何かを射出する。
「調子はいいみたいだ」
恭介はそっとほくそ笑んだ。彼が握っているのは、コルトガバメント。45口径弾を使う、実銃だ。だが、今のそれは"キョウスケモデル"とでも言うべきか、鉛玉の代わりに雪玉が発射するようになっていた。細かい説明は省くが、ゴム弾と似たような仕組みだと思えばいい。
恭介は朝に雪合戦をやると決めてから、受弾機と銃の作成に時間を費やしていた。受弾機は間に合ったが、今のいままで銃は完成しなかったのだ。
 ようやく完成した武器を持って、恭介は校舎の方へと歩き出した。

 さっき聞いた銃声のような音から数分たった。とにかく、隠れ続けているのも危険だと感じたから、校舎の陰から陰へとそっと移動し続ける。
 そっと裏庭を覗いたところで、再び携帯が震えた。隠れて携帯を見る。
『神北小毬が死亡しました』
 そんな簡潔な一文が表示されていた。どうやら、受弾をすると、携帯にメールが送られる仕組みになっているらしい。小毬さんが誰かにやられたのは確実だった。タッグを組んでいたクドの詳細も気になる。
「理樹くんっ!」
突然上から聞こえてきた声に見上げると、見事な……パンツが見えた。
「……って、うわぁぁぁあぁっ!」
「いったい、どこ見てたのよ。返答次第じゃ、即座に射殺するけど?」
空から振ってきた沙耶が、髪をなびかせて、きれいに地面に着地する。
「間に合ってよかったわ。あの時風に私たちが負けてたまるものですか」
「さ、沙耶っ! いったいどうしたの?」
「どうしたも、なにも。私も参加するのよ、この雪合戦に」
「でも、受弾機がないと攻撃は認められないよ」
「私はスパイよ。潜入、奪取くらいなら朝飯前だわ」
ふんぞり返った沙耶の胸には、確かにあのカードが張り付いていた。
「さっきの銃声は時風……、いや棗先輩ね。銃はコルトガバメント」
「さっきのは恭介だったんだ」
「理樹くんにもこれ。棗先輩に習って作った、ベレッダM92特別モデルよ。使い方は前と同じだから」
「ありがとう、沙耶。でも、実銃を使ったらいけないよ」
「ルールにはどこにも書いてないわ。それに、それは鉛じゃなくて雪が出る特別製よ。まあ、当たったらちょっと痛いかもしれないけど」
「なるほど……」
僕は手元の小型拳銃をしげしげ眺めた。これを使うのは実に半年ぶりだ。
「それじゃ、いくわよ。理樹くんっ!」
「ファミマに?」
「どうして、そこでファミマが出てくるのよ!?」
「沙耶のその怒った顔もかわいいね」
「げげごぼうおえっ!」

 小毬が急に接近した人影によって、受弾させられた後、クドはその場から賢明に走って逃げていた。
 もはやあれはごーすとなのでは?と思うほどに、姿が見えない敵。
「ふぅ~、ふぅ~。へるぷ、みー!」
中庭までたどり着いて、クドは大きな声で叫ぶ。もはや、この戦いに勝てる自信がなかった。
 ざくっ、という雪を踏みしめる音がして、クドの背後に誰かが着たことを知らせる。背筋が凍った。
「だ、誰ですかっ!?」
「すみません、能美さん」
そこでは、美魚が大きなバズーカーみたいなのを構えてしゃがんでいた。
「NYP値計測っ! やばいっす、部長っ! 最高値っす」
「いけ、西園くんっ!」
「「「「エターナル・フォース・ブリザード!!」」」」「相手は死ぬっ!」
「わふ~!!」
科学部全員の盛大なかけ声とともに、美魚の持つバズーカーがうなりをあげて巨大な雪玉を放出した。それはクドを巻き込んで転がった。
「わふ~?」
「すみません、能美さん。恭×理樹実現のために手段を選ばないので」
美魚は顔を出して、目を回しているクドを一瞥して中庭を後にした。

「ふん、ふふん、ふふ~ん♪」
葉留佳は胸元に作った大量の雪玉を抱えて自分の陣地へと移動していた。
「これでよしっと」
裏庭の校舎の角に作った陣地は雪を集めて作った壁に囲まれていて、万全の体制にしてある。後ろは壁だし、後はこっちからの一方攻撃なのですよっ、と考えていると自然に顔が綻んできた。
「はやく誰かこないかなー」
時折、雪の壁から外を覗く。シールは壁に隠れているので問題はない。
「そういう油断が、死を招くのだよ」
「へ?」
突然姉御の声がして、驚いて振り返ると校舎側に姉御こと来ヶ谷が立っていた。(へ、なんで? どこから来たの?)
 バン、と胸に何か当たってシールが警戒音を鳴らした。
「陣地を完璧に囲むということは、一度でも中に侵入されれば自分も逃げられないということなのだよ」
はっはっは、と高らかに笑って来ヶ谷は裏庭を去っていく。後には、呆然と雪に囲まれて立つ葉留佳と、積もっていた雪が完全に落ちてしなっている樹の枝があるだけだった。

 僕と沙耶は慎重に中庭を進んでいた。今のところ連絡メールで、敗北したのは三人ということがわかっている。クドは先ほど雪山に埋もれているのを見つけたので、ベンチに寝かせておいた。
 できるだけ障害物に隠れながら進み続ける。
「来るわ、理樹くんっ! 伏せてっ!」
瞬時に身を屈めて、沙耶は横に飛び出すと同時に、二発撃つ。
「ふっ、やるな。少年。なんとも頼もしいパートナーだ」
現れたのは来ヶ谷さん。その手にはいつもの愛用の模造刀が握られている。
「やるわね、銃弾を切るなんて」
「なに、こんなのまだ序の口さ」
互いに離れて距離を取り、少しの間にらみ合ったあと瞬時に駆け出す。
 雪が発射され、それを模造刀が切り、迫り来る模造刀を銃の横で受けとめる。一瞬たりとも気を抜けない戦いが始まった。
 横からベレッダを打ちながら応戦するけど、来ヶ谷さんにはまったく当たらない。弾込めために物陰に隠れて様子をうかがう。
 そこで、気づいてしまった。物陰から巨大なバズーカーがのぞき、こちらを西園さんが狙っていることに。まずい、このままでは来ヶ谷さんだけでなく、沙耶までもやられてしまう。
・沙耶を突き飛ばす
・沙耶をかばう
・沙耶のスカートをめくる
 最後の選択肢は何ーーー!?
 もう、何だかわからないままに沙耶を突き飛ばした。
「きゃあっ!?」「何っ!?」
西園さんの構えたバズーカーから放たれた巨大な雪玉は来ヶ谷さんを巻き込んで、僕たちの頭上を通っていった。
 すぐに立ち上がって、樹の陰に隠れながら携帯にきた連絡を覗く。来ヶ谷さんと沙耶が死亡となっていた。・・・・って、沙耶ぁ!? 振り返ると、突き飛ばされて雪に顔を埋めた沙耶は完全に胸元のシールを雪の覆った地面に当てていた。雪玉は避けれたけど、これじゃ意味ない。
 計らずとも、これで西園さんと僕の一騎打ちになってしまったらしい。
「直枝さん。覚悟してもらいます」
「やるしかなんだね」
西園さんがこくりと首を縦に振る。
 聞こえないはずのゴングの音がして、僕の戦いが始まった。

 開始からずっと同じ場所で戦い続けてきた真人と謙吾はいい加減決着が付かない様子に飽き飽きしていた。
「あぁ~! じれったい。謙吾っ! 直に勝負だっ!」
「望むところだ。こちらもいい加減飽き飽きしていたのでな」
拳と竹刀が交錯した。謙吾が次を放とうとしたところで、
「宮沢さま~っ!」
「笹瀬川!?」
「もらったぁっ!」
予期せぬ笹美の登場に謙吾の竹刀が一瞬止まった隙に、真人が謙吾の顔面に向けて拳を放つ。謙吾は竹刀で止めようとするが、間に合わない。
「しまっ……」
「宮沢さま、危なーいっ!」
「うごぉっ!」
やってきた笹美のフルスイングを顔面に食らって横へと吹き飛んでいく真人。雪に着地した真人から受弾の信号が放たれた。
「お怪我はありませんか? 宮沢様?」
「あぁ、俺は心配ないが……」
ちらりと真人の方を見て、保健室へとつれていくか心配したが、次の瞬間、
『ルール違反です。処罰を実行します』
「なんだと?」
よく考えると、真人を受弾させたのは笹美だ。そして、ルールでは、助力者の攻撃は禁止されている。
「ぐおぉっ!」
シールから一気に電流が流れた。電圧を上げたスタンガンを食らったのと同じ状態になり、謙吾は地面に倒れ伏した。

「つまらねぇ……」
恭介は裏庭を歩きながら思った。さっきから戦えるやつと出会っていない。
「あ、恭介さん」
「なんだ、神北か」
一番最初に脱落した神北は、裏庭の一角で雪玉を転がしていた。その体に特に怪我らしきものは見えない。
「何をしているんだ?」
「雪だるまを作っているのです。わたしそうそうに脱落しちゃったしね~」
「そうか。まだあと、鈴と理樹と俺と西園が残っているな」
「ふぇ、美魚ちゃんが? すごいね~」
「ああ。正直、西園は以外だったな」
西園が勝ち残るには科学部の協力が必要不可欠だろう。マッド鈴木のやつ、次は何を発明したんだろうな。
 知らないうちににやけていたらしい。神北もころころと笑った。神北は笑顔がすごくいい。
「きょーすけっ!」
裏庭に響いた声で俺もはっと我に返る。即座に飛んできた飛行物体を銃で打つことで応戦する。
「ファーブルっ!」
飛んできたのは猫だったようだ。だが、雪とはいえ至近距離から銃弾を受けたのに十分元気だった。
「鈴。こいつらに何かしたな?」
「さっき、変なやつがこっちきて、使ってくれって、これを渡された」
鈴の手にはカップゼリーがあった。おそらく、その男はバイオ田中だ。やつは動物の進化を促す研究を続けているから、その実験作なんだろう。
「なるほど。小毬、お前はここから離れていろ」
「へ? なんで?」
「ここは今から戦場になる」
「うん。わかったよ~」
小毬が離れたところに移動したのを見送ってから、俺は鈴を振り返った。
「さあ、鈴。久しぶりの兄妹対決だ。正々堂々といくぞっ!」
「のぞむところだっ!」

「逃げましたね」
美魚は最後の一発を放ってからバズーカの照準器から視線を外した。
「どうする、西園くん?」
いままで懸命に雪をいれ続けていた鈴木が美魚に尋ねる。さっきまでこちらを撃ち続けていた理樹は、いつの間にか姿が見えなくなっていた。
「追いましょうか」
美魚はとりあえず中庭の方向を目指して歩きだした。途中大量の雪に包まれた来ヶ谷などが見える。
(雪に隠れるのは……無理ですね。センサーが反応してしまう)
 逃げる以外の選択肢も考えてみるが、この広い中庭でそれはできない。
「む? あれは……」
「どうしました?」
鈴木が少し先に進んで雪から半分飛び出た黒い物体を引っ張り出す。
「それは、直枝さんの……」
「ごめんっ!」
「きゃっ!」
突然美魚の上から体育用の巨大なネットが降り注いだ。下が雪でうまく踏ん張れず、ネットに絡み取られてしまう。
 美魚が絡まった状態で見上げると、どうしていいかわからないといった顔でおろおろする鈴木と、ゆっくりと銃口をこちらに向けた理樹がいた。
「ごめん、西園さん。本当は正々堂々といきたかったんだけど」
パンと、乾いた音がして美魚のセンサーが反応した。あっ、と声を上げたが何の意味もない。
「これで、あとは鈴と恭介か……」
「あの……、直枝さんは何をお願いするんですか?」
「ん……、まだ決まってないよ」
にこっと笑って、理樹は中庭を去った。

「確か、さっき聞こえたのはこっちのはず」
西園さんと戦っていたときに少しだが、別の拳銃の音が耳に入った。沙耶はもう脱落しているから、恭介のもので間違いないはずだ。
「うわぁぁあぁぁっ!」
「鈴っ!?」
突然鈴が裏庭の方向から飛んできた。慌てて鈴を受け止める。
「どうしたのさ、鈴!?」
「み、みんなが……」
鈴が震える指先で指し示した方を見ると、そこにいた。大量の猫の死骸(?)に囲まれて、自分の銃の銃口を見つめている恭介。
「りんちゃ~んっ!」
「小毬さん!?」
茂みの奥から小毬さんが出てきた。彼女は一番最初に脱落しているはずだから、様子見をしていたのかもしれない。
「小毬さん。鈴のことお願い」
「わ、わかったよ……」
鈴を小毬さんに預けると、恭介の方へと歩きだした。恭介はじっとこちらの様子をうかがっていた。
「はじめようか、恭介……」
「望むところだ、理樹。お前がどれくらい成長したか、見せてもらおう」
この場で、またマンガに影響を受けているなんてヤジは入らなかった。遊ぶときは全力で。これがリトルバスターズの合い言葉だ。
「いくよっ!」
「勝負!!」
同時に拳銃を引き抜き弾を放った。それと同時に、わずかに体を動かす。使えるだけの弾を発射して、即座に予備の弾薬を詰め込む。
「名銃対決だな。威力だけみたら、断然ガバメントだが……」
恭介が撃ちながら話しかけてくる。
「小型のベレッダは理樹にぴったりだ……なっ!」
次の瞬間、恭介が予想外の方向へと動いた。慌てて撃ち続けるけど、足が速く弾がつく前にいなくなってしまう。
 そのまま恭介は裏庭の樹の一本をおもいっきり蹴りつけた。雪崩のように、枝に積もっていた雪が崩れ落ち、雪の粉となって視界を遮る。
「うわっ、わっ!」
雪の滝が終わった向こうには恭介はすでにいなかった。このままではやられるだけだ。慌てて樹の陰に隠れる。耳を澄ませて、今までの恭介の行動パターンを考えるとそこしかない。
「くらえっ!」
「ぬぉっ!」
僕は真上の樹に向かって銃の引き金を引いた。予想通りそこからカードを狙っていた恭介を打ち落とす。
 地面に着地した恭介のカードはまだ塗れていなかった。ばれないように視線は合わせなかったから、腕にでも当たったのだろう。立ち上がるまでのわずかな期間に三発打ち込む。しかし、恭介は膝を軸に体を90度曲げて、これを回避した。(すごい、本物のマトリックスって初めて見たっ!)だけど、さすがの恭介も雪の上では無理があったらしい。再び転倒し、背中を打ちつけた。その間に一気に距離を縮める。
「終わりだよ。恭介」
そして、立ち上がろうとする恭介のカードに0距離で銃口を当てる。
「さすが、理樹だ。やるじゃねえか」
「だてに、恭介たちに振り回されてないよ」
「ははは。言えてるな」
恭介は握っていた銃を手放して、大の字に寝転がった。別にこの距離なら恭介は寝たままでも打てたはずなんだけど、それをしないのが恭介なりのポリシーなのだろう。
 僕は一息に引き金を引いた。

「ゲームセットだ」
グランドに再び集められたメンバーを前に恭介はそう宣言した。
「知っている。メールで送られてきたではないか」
「直枝さんが立って、恭介さんが寝ている。あの伝説の理×恭が再現されるとは思いませんでした」
「西園女史。きみは何を言っているんだ」
「乙女には秘密が多いのですよ」
あちこちにそれぞれ気絶などから回復してきたメンバーたちがいる。みんな勝負には負けたけど、どこか笑顔だ。
「ねぇ~ねぇ~理樹く~ん。何をお願いするの~?」
葉留佳さんが僕を睨みながら言った。優勝者には願い事を叶えると恭介は言っていた。すでに僕は自分の考えを恭介に述べ、了承をもらっていた。
「じゃあ、みんな」
ざわついていたメンバーが静かになってこっちを見てくれる。一息ついてから僕は宣言した。


「今からみんなで、かまくらを作ろうか」


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[ 2010/02/18 20:38 ] 小説 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

榎本京介

Author:榎本京介
職業: 学生
分類: 鍵っ子小説作家
種族: だーまえファン

SkypeID:kizuna1999
Twitter:enokyou
QMADS2 :262244506649

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